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【goomee×大手前大学】発酵食品と就労支援でつくる新たなつながり。川西市『cafe muku』の”いま”。

みなさんこんにちは、私たちは大手前大学でSDSsをテーマとした研究を行うゼミに所属する学生です。
現在、goomeeさんと協同で地域にあるSDGsの取り組みについて研究しています。

↑協同研究の概要はコチラ!

私たちのグループでは「全員カフェが好き」ということが共通していたので、“SDGsに取り組むカフェ”を調査することにしました。
今回取材にご協力いただいたのは、兵庫県川西市にある「cafe muku」さんです。

残念ながら、mukuさんでは2024年10月にカフェ営業を一時休止してしまうとのことですが、その取り組み内容が素敵だったので今回取材をさせていただくことに決めました。

そんなmukuさんが目指す「からだにやさしい、こころにおいしい。」とはどのようなものなのでしょうか?

▶cafe muku、就労継続支援B型事業所むくの角谷さんと大西さんにお話しをお伺いさせていただきました!
※cafe mukuでは、2024年10月よりランチ営業とカフェ営業を休止しております。
現在はテイクアウト(焼き菓子、スイーツ、ドリンク)の販売および、就労支援に重きを置いて、営業を続けているとのこと。
HP:https://cafe-muku.jimdofree.com/

“みんなの居場所”としてのカフェと就労支援

大手前大学:長谷川
お店のInstagramで「地域の方々とつながる」というコンセプトを拝見したのですが、具体的な取り組み内容について教えていただけますか?
角谷さん
毎月第4水曜日にカフェスペースで”認知症カフェ”というものを開催し、地域の方々が集う場を提供しています。
現在はカフェ営業を休止しているのですが、地域の皆さんとつながりを持てる場所は今後も継続していきたいと考えています。
その一方で、今は焼き菓子やスイーツの製造・販売を通じて地域の方々においしい商品をお届けしながら、就労継続支援B型事業所として利用者さんが無理なく働ける環境づくりに注力していますね。
大手前大学:吉川
*就労継続支援B型事業所ではどのような方が活躍されているのでしょうか。
就労継続支援事業とは
障がいや体力などの理由で雇用契約を結ぶことが困難な方々が、就労の機会や訓練を受けることができる障害福祉サービスです。就労継続支援B型事業所では、雇用契約を結ばず、個々の状況に応じた就労環境を提供しています。
大西さん
利用者さんは15名いらっしゃいます。年代は10代~50代まで、まんべんなく男女均等におられるかなという感じです。
利用者さんには主に、焼き菓子やスイーツの製造・包装・販売などのお仕事をお願いしています。
大手前大学:金井
B型事業所の利用者さんと一緒にお店作りをしていく中で、意識されていることなどはありますか?
大西さん
これはカフェでの例ですが、エプロンのデザインを利用者さんとスタッフで分けるなどして、作業や接客がしやすい工夫をしていますね。
利用者さんが無理なく仕事に取り組める環境を整えることが何より大事だと思っていて、「みんなの居場所」になるよう、働きやすい雰囲気作りには心を配っています。
↑カフェのメニュー表には、エプロンについての説明がありました!

「からだにやさしい、こころにおいしい。」を届けるこだわり

大手前大学:中井
mukuさんでは、無農薬野菜など食材にもこだわられているという情報を目にしたのですが、食材についてはどのようなものを使っているのでしょうか。
角谷さん
mukuでは、無農薬野菜は能勢の「ベジタブルパーク」さんや、「あさだ農園」さんから仕入れたものを使っています。
地のものや季節のものを取り入れることを意識していて、体にも環境にも優しいお店作りができればいいなと思い、食材選びをしていました。
また、発酵食品を積極的に取り入れていて、ムク菓子店でも米麹から作った甘酒を使用したスイーツやお菓子を提供しています。
大手前大学:金井
すごく初歩的な質問なのかもしれないですが、発酵食品にはどのような効果があるのでしょうか…?
角谷さん
腸内環境を整える効果が期待できるんです。
私も甘酒を飲むようになったら花粉症がすごいマシになったりしていて、mukuで麹を扱うようになってから自宅でも作るようになったので、家族の身体も調子が良くなりました(笑)
↑カフェのメニュー表には「5つのこだわり」が書かれていました!
大手前大学:吉川
すごい!発酵食品にはそんな効果が期待できるんですね…!
先ほどお菓子にも米麹から作った甘酒が使われていると仰っていましたが、甘酒でお菓子が甘くなるのでしょうか…?
大西さん
米麹の甘酒は麹菌とお米と水だけで作られていて、お米本来の自然な甘みがあるんです。
mukuの看板商品である「熟成バスクチーズケーキ」に甘酒を使っているんですが、自然な甘みがお砂糖の代わりとしてぴったりなんです!

偶然から生まれた「奇跡のチーズケーキ」

大手前大学:中井
お砂糖の代わりとして甘酒を使用するのはきっと珍しいですよね…!
甘酒を使ったチーズケーキが誕生したきっかけなどはあるのでしょうか?
大西さん
実はmukuのチーズケーキは偶然生まれたんです。
もともとは甘酒も入れずに作っていたんですが、あるときお砂糖の代わりに甘酒をいれてみることにしたんです。
甘酒入りのチーズケーキの試作を重ねている時に、パティシエがお休みした日があって、仕込んだチーズケーキを焼けない時がありました。
悩んだ末、仕込んだチーズケーキを焼かないまま置いていたんですが、甘酒で発酵してアワアワになっちゃったんです(笑)
角谷さん
「せっかくなので焼いてみよう」ということで試してみたら、これがすごく美味しくて…!
試作段階でパティシエの不在があったり、たまたま高温のオーブンに投入してしまったり…
偶然が重なったことでおいしいチーズケーキが焼けるようになったんです。
それからはそれをレシピとして、寝かせて発酵させてから高温で焼くようになりましたね(笑)
大手前大学:中井
すごい…!面白いですね!
角谷さん
mukuのお菓子はふるさと納税の返礼品にもなっています。
オンラインショップで全国配送も行っているので、ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいです!
↑ここからオンラインショップのページにジャンプできます!
大手前大学:長谷川
最後にmukuさんの今後の目標などがあれば教えていただきたいです。
角谷さん
そうですね…cafe mukuでも大切にしていたことなのですが、「からだにやさしい、こころにおいしい。」をムクのお菓子を通してお届けしたいと思っています。
ムク菓子店のお菓子は全て無添加で、店内製造の手作りなのですが、お客さまのからだを作る大切な食べ物だからこそ、からだにやさしい材料を選んでいます。
お菓子を食べた瞬間の、ほっと癒されるこころを大切にして、お客さまや、お客さまの大切な方の「おいしい」ひとときに彩りをお届けしたいと考えています。
大西さん
残念ながら、カフェ営業は休止することになってしまったのですが、私たちはこれからも「地域の方々がつながる場所」で在りたいと思っています。
これからは「就労継続支援B型事業所むく」と「ムク菓子店」として、ここに関わる人たちが来た時よりも帰る時に「こころが少し軽やかになった」と感じてもらえる場所にしていきたいですね。
大手前大学:長谷川
発酵食品に興味がある方や、健康に気を遣っている方にはぜひムクさんのことを知ってもらいたいと思いました!
本日はありがとうございました!

取材を終えて…

私たちは「オーガニックカフェ」をテーマとして研究することでオーガニック食材が人の身体や自然環境に良い影響をもたらすということだけでなく、cafe mukuさんのこだわりでもある発酵食品が、健康に良いという新しい発見がありました。

残念ながら、カフェのランチ営業は2024年10月で臨時休業されるとのことでしたが、テイクアウト用に販売されている「熟成バスクチーズケーキ」や「クッキー缶」は、こだわりが詰まった逸品でムクさんの魅力を感じることが出来るはずです。

インタビュー後に、cafe mukuさんのメニューにある「無添加クリームソーダ」と麹が入った「熟成バスクチーズケーキ」をいただきました。

これまでオーガニック食材には優しい、控えめな味わいというイメージがあったのですが、実際に味わってみると、素材の良さがしっかりと感じられる深い味わいで、体に優しいものを美味しく楽しめることに感動しました。

たくさんの想いが詰まった「からだにやさしい、こころにおいしい。」お菓子を、是非ともいろんな人に楽しんでいただきたいと感じました。

角谷さん、大西さん取材にご協力いただきありがとうございました。

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