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過酷な環境を再利用…?驚くべき環境配慮の「姿勢」とは?

私たちの生活に必要なモノづくりをしてくださる製造業の方々。大きな機械を動かしたり、温度管理が必要な場面もあり「快適な温度」の中で働くということが難しいと思います。そんな中でも過酷な状況を前向きに利用したいと考える方が日成化学鍍金工業株式会社様にはいました。
今回は日成化学鍍金工業株式会社で約10年間勤務されている、工場長の尾河 洋助(おがわ ようすけ)さんにインタビューをさせていただきました。

日成化学鍍金工業株式会社 工場長 尾河 洋助(おがわ ようすけ)さん
※ご本人のご希望により顔が映らないよう写真撮影を行っています。

―この度はインタビューにご協力いただきありがとうございます!早速ですが尾河さんは約10年間勤務をされているとお伺いしました。尾河さん自身が働く環境作りについて意識していることがなどありましたら教えてください。

私が働く上で特に心掛けているのは職場全体の安全面です。要は事故や労災を防ぐための取り組みですね。
弊社はメッキ業をしているので、化学薬品などをよく使用しますし危険も多いんです。
最近では外国人の方や実習生とかが来るようになるという事情もあって、安全面について一度しっかり見直して、怪我がないように仕事ができるよう心がけています。

私が入社した当時などは、勤続年数が長い人に自分たちから聞いたりしていたのですが、時代も変わってきて、なかなか自分から聞きにくいという人もいると思います。
なので、安全確保についてどうすればいいのかわからない人だけでなく、現場全体で安全面について見直す動きをして安全確保の意識を身に着けてもらおうと考えています。

今後は研修や講習会のようなものを進めていき全員が安全確保の大切さについて意識してもらえるような環境にしていきたいですね。

―「自分から聞けない人に聞くように促す」のではなくて、「先輩が率先して教えてくれるような動きをとる」という部分にすごく深い配慮を感じました。安全確保の取り組みを全体で進めるとなったときの周りの反応はいかがでしたか?

やはり普段働いているとだんだん安全に対する意識は薄れてきたりするものだと思います。安全に対して全体で改めて見直す動きをとることで、自分ができている部分とできていない部分がはっきりするという発見はあったと思います。
安全に対する意識が低いままだと事故を引き起こしやすくなりますし、仕事に対する普段の安全意識を見直すいい機会になったのではないでしょうか。

―安全に対する意識の低さは事故が起きてしまったときに感じることが多いですよね…日頃から安全面に目を向けて意識高く取り組まれているということはとても素晴らしいことだと感じました。
尾河さんのお話からすでに「会社のいいところ」がたくさん伝わってくるのですが、尾河さん自身が思われる「いい会社だなあ」と感じる部分はどんなところでしょうか?

そうですね…若い人が多いところでしょうか。
製造業とかだとある程度ご年配の方が多くなってくるかとは思うのですが、弊社は若い子がたくさんいるので将来的なところを考えても会社の良い部分なのかな?と思います。

弊社は上下関係がすごく厳しいような会社ではなくて、若い人でも意見が言いやすかったり、困ったときに相談しやすい環境なのかな?と思います。
また社長が従業員の話を聞いてくれる機会を設けてくれているという部分も良いところだと思います。

私は職務上社長に報告するような場面が多いので、比較的お話する機会があるほうだと思うんですが、普段社長と1対1でしっかりお話する機会が無い人もいると思うのでそういう機会を設けてくださるのは良いところだと思います。

社長と従業員の距離感というのはあまり近くないという会社がほとんどだと思うんですが、意見が言いやすかったり、社長がその意見を取り入れて下さるのでそういう動きをとってくださっているおかげで、また次に良い意見がでたりすることにも繋がってきているのではないかな?と感じています。

―中島社長の取り組みが会社のいい形をつくっているのですね!尾河さんは約10年間日成化学鍍金工業株式会社で働かれているとのことですが、入社してからご自身の中で成長を感じる部分などはありますか?

私は海外出張でベトナムに5年ほど駐在をすることがありまして、その出来事が自分の中で一番大きい出来事だったのかな?と思います。
私は家族もいますので家族と相談をして、単身でベトナムにいくことになりました。

当時は不安な部分はもちろんあったのですが、「無我夢中でやる」というか、与えられた仕事に精一杯向き合うことが自分にできることなのかな?と思いました。
また現地には日経の工業団地とかもありましたし、会社は違っていても立場的には似たような方たちがいらっしゃったので、情報交換をしたりプライベートのことを話したり、仕事のことなんかを相談しながら食事をしたりもしました。
そのおかげもあってベトナム出張も前向きに乗り越えられたと思いますし、すごくいい経験になったように思います。

―ご自身が身を置く環境から楽しみを見出す姿勢が素晴らしいと思いました。
質問が大幅に変わるのですが、業務をされるにあたって自然環境に配慮した取り組みなどはされていますか?
またこれから取り組んでいきたいことなどがあれば教えていただきたいです。

弊社はメッキ加工業をしているので環境に関して言えば、特に排水・排ガスなどが課題だと思います。

やっぱり自然環境のことを考えても、日常的に大きな事故を起こさないことが大事になってくると思います。
現場を支える人が減ってしまえばその分ほかの人に負荷がかかると思いますし、人員が減ることで余裕が無くなり、普段ならできているはずのゴミの分別などが適当になってしまったり…ということも起こり得ると思います。

現場の安全確保をしっかりした上での取り組みで言うと、先ほども少しお伝えしたようにごみの分別や資源の再利用とかは行うようにしています。
ごみの分別については、種類ごとにしっかり分別することで、引き取ってくださる業者様の負担が減りコストの削減につながっています。

資源の再利用については、無害化された排水をもう一度社内で使ったりしていますね。

あとこれはこれから取り組んでいきたいことになるのですが、工場内は大きな機械を動かしているということもあって、機械からの排熱で夏場なんかはかなり暑いんです。
この状況を涼しくすることは難しいと思うので、逆にその排熱をうまく利用できないかな?とは考えています。
例えば、衣類の乾燥であったり…考えれば使い道はいろいろあると思います。

具体的にそれを取り組みとして動かしていくのはまだ先の話だと思いますが、
今の「暑い環境」をうまく利用していきたいなとは考えています。

―それは素晴らしいことだと思います!ご自身が身を置く過酷な環境をもエネルギーとして再利用しようとする発想の転換に感動しました…!
それでは最後の質問になりますが、尾河さんがお仕事の中でやりがいを感じるのはどんなときでしょうか?

やはり皆とチームとして仕事をして、成果が現れたときはやりがいを感じます。

このチームでの働きが認められて新しいお客様からお仕事をもらえたときや、QCD(Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期))に大きな改善があったとき。
社長からいろいろとご指示をいただいたりしてなにかしらの成果につながったりすると「良い会社になっているな」と感じますし、嬉しいですよね。

普段からチームとしていい仕事をするために情報共有はしっかりするようにしているのですが、なにか課題や目標を達成しようと思ったときに情報共有はとても重要になってくると思います。
私としては良いことも悪いこともしっかりと共有をして、今後もチームとしていいお仕事ができるようにコミュニケーションを大切にしていきたいと思っています。

◆編集の声◆

goomee編集:中村

尾河さんのような若い人が質問しやすいように寄り添ってあげるように行動してくれる方がいると安心しますよね。
私も入社して間もない時は、何となく聞きにくい雰囲気があったりして、結局聞けなかった経験がありましたので、どこの職場にも自分から聞きにくいことで悩んでいる方っていそうですよね。

goomee編集:大久保

そうですね。

尾河さんが入社されたばかりのときは、先輩社員に聞いていたそうですが、時代の流れもあり、「自分から聞きにくい人もいる」もいるかもしれないという理解を示されているのがいいですよね。

goomee編集:中村

私は、中島社長が社員さん達と面談などをして積極的にコミュニケーションをとっているのもそうですし、社員の方も若い人たちに歩み寄っていたりと、会社が一丸となってはたらく場所をつくっているのが印象的でした。
尾河さんが言っておられたように「製造業の中でも若い人が多い」というのはそれだけ居心地の良い環境が整ってるということでもありますし、何より会社の良いところが「若い従業員が多いです」と言ってくれる上司がいるというのが素敵ですよね。

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