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【株式会社翔陽】冬でも暑い⁉過酷な環境下でも楽しく仕事ができるワケ

「まだ見ぬアルミの可能性。(ア)カ(ル)イ(ミ)ライ」をテーマに掲げ、尼崎市でアルミ鋳造業を行っている株式会社翔陽の代表取締役 橋本晋一さんにインタビューを行いました!
再生可能エネルギー100%で事業を執り行う傍ら、若手の従業員や外国人労働者の方にも「働きやすい」と感じてもらえるような取り組みを社長自らでおこなっているとのこと。「楽しい会社にする」をモットーに働きやすい会社づくりと環境への配慮も怠らないその姿勢には脱帽です!

△株式会社翔陽 橋本 晋一(はしもと しんいち)社長△

株式会社翔陽は兵庫県尼崎市神崎町に本社を構え、アルミ鋳造業を営む。 2002年に設立され、2010年には三重県いなべ市、2018年には三重県伊賀市に工場を開設。 主要製品としてアルミニウム合金鋳物(金型鋳物、砂型鋳物、ダイカスト)を取り扱う。 「まだ見ぬアルミの可能性 (ア)カ(ル)イ(ミ)ライ」をテーマに掲げつつ、 アルミ合金鋳物の可能性を追求し続けている。

HP:https://syoyo-al.co.jp/company/outline/

さて、まず株式会社翔陽さんですがどちらにありますか?

尼崎市の神崎町でアルミの鋳造をしています。
今年で創業21年目になりますね。
最初は大阪の田川の方で創業して、その5年後(2008年)に現在の尼崎市に移転させていただきました。


翔陽さんって漢字で紹介するとどういう風にいつも説明されていますか?

そうですね…羽ばたく、、羊へんに「羽」というのと太陽の「陽」で「羽ばたく太陽」というような感じで説明しています。


いい名前!!どなたが考えられたんですか?

前社長であり現会長の私の父が考えました。

社長はずっと翔陽さんでお勤めなんですか?

私は入社して15年になります。会社ができてから5年目に入社しました。
以前は公務員をしていたんですが「次の世代への引継ぎ」という形で入社することになりました。

ホームページを拝見すると「まだ見ぬアルミの可能性「ア」カ「ル」イ「ミ」ライ」と書かれていていてアルミのところに印がついていまして…すごい素敵だなと思ったんですがこのロゴ、キャッチフレーズはどなたが考えられたんですか?

そのロゴについては入社2年目の従業員が考えてくれたんですが、みんなで「これしかないな!」ということで決まりました。

△株式会社翔陽ホームページ△
株式会社翔陽|アルミ合金鋳・砂型鋳物・金型鋳物|兵庫県尼崎市・三重県いなべ市・伊賀市 (syoyo-al.co.jp)

―たしかにこれしかない!!笑
今度はアルミについて掘り下げていこうと思うんですけど、アルミでどんなものを作っておられるんですか?

うちでは主に建設機械の部品であったり、自動車関係の部品や建築部品関係を作らせていただいております。

アルミ合金の鋳造という難しい言葉なんですが、「鋳造」というのはどういうものなんですか?

簡単に言いますとアルミを溶かして液状にしたものを「金型」という所に流し込みます。アルミが冷えるとその形の部品が出来上がる、というような昔からある鋳造方法で作っています。

型を取る方法として、砂で作った形で型をとる「砂型」と先ほど説明した「金型」で大きく2つに分類できます。
アルミの鋳造は溶けたアルミを溶かすために高温にする必要がありまして、溶けたアルミが約600度~700度くらいありますので、現場はすごく暑いです(笑)

―600度~700度!アルミの「いいところ」というのはどんなところでしょうか?特徴を教えてください!

そうですね、アルミの特徴として軽いということは皆さんご存じだと思います。
あとは電気をよく通すというところや、鉄よりも弱いですが強度がそれなりにあるというところですかね。

他には鉄と比べて融点が低いので鋳造のためのエネルギー消費量が少ないところも特徴です。
鉄の融点は約1600度くらいなんです。それに対してアルミの融点は約660度くらいなので、約半分くらいのエネルギー量で溶けるかな?という感じです。
あとは加工性も高いというところも魅力だと思います!

―良いところがいっぱいあるんですね…!あとは環境に対する「想い」というか、そのあたりの取り組みはなにかありますか?

環境に対してで言いますと製品以外に出てくるアルミの部品というのがあるんですけど、それに関してはほぼ100%「戻り材」というものを使用してリサイクルで鋳造しています。
あとはインゴットというアルミの材料を買わせていただいているんですが、その材料に関しても約90%以上再生材のアルミを使用しています。

―ほぼ100%リサイクル材を使用されているんですね…!すごい!尼崎と三重の方にも工場があるとお聞きしているんですが、こちらでも再生エネルギーを使用されているんですよね?

これに関しましては大阪ガスさんと契約させていただいているんですけども、供給いただいている電気が再エネ電気メニュー「Dグリーン」というものを使わせていただいています。その電気が風力発電100%ということで証明をいただいております。

―それだけで環境への配慮が伺えますね!ところで従業員の方は何名くらいいらっしゃるんでしょうか。

今で約40名の従業員が働いてくれています。
ベトナムの方にも約10名ほど来ていただいています。

―ベトナムの方に向けた「働きやすい環境づくり」みたいな部分にも取り組んでおられるとのことですがそちらについてお伺いしてもいいですか?

そうですね…。ベトナムの方からすると日本語がなかなか難しいようで、掲示物などに関してはほぼひらがなで表示をしてわかりやすくする工夫をしています。
ベテランの方は日本語もだんだんうまくなってきているんですが、1年目2年目の方だとまだ日本語でわからないところが多いみたいなので、社内日本語テストというものを私が作っています。

えぇ!!社長自らテストを作成されてるんですか!?

はい。うちは製造業ということもあって社内でも専門用語が多くなってくるんですが、そういったものの漢字であったり、発音の理解がどれだけ進んでいるかというのをテストで把握するようにしています。
テストをすることで「あ、これだけ理解してくれているんだな」というものがわかりますね!

社長がマルをつけるんですか?(笑)

私がマルをつけております(笑)

―えー!!先生!!!(笑)いやぁ、これいいですねぇ…!私もこれ受けてみたいです!
皆さんとのコミュニケーションが感じられるというか、、明るくて楽しい会社さんなんだろうなということが想像できますね!
あとは翔陽さんの「技術面の強み」なども教えていただきたいんですがどのあたりでしょうか?

私どもはアルミのスペシャリストということを自負しているんですけど「シェル中子」というものを用いて、複雑な構造を「射抜き」によって砂のシェルで作っていくというところを強みとして話させていただいています。

あとはアルミ製品のところに鉄を引っ付ける「いぐるみ」というんですけれども、鉄の部分をアルミと密着させて一体で鋳造するという形をとらせていただいています。

―すごい…!他にも結構機械化が進んでおられると聞きましたがその辺りもお伺いしてもいいですか?

アルミの鋳造は体力のいる仕事になります。たとえばお湯を入れる場面など、人のチカラでは難しい部分などはロボットでしたりとか、あとは運んだり取り出したりが難しい部分についてはロボットがしたり半自動化という形でやらせていただいています。

―人と機械でうまくはたらかれているんですね!少し話は変わるのですが、私がほかの会社さんへ行かせていただく中で「人手不足が大変だ」ということを聞くんですけども、翔陽さんは若い従業員の方が結構いらっしゃるイメージなのですが…そのあたりはどのように感じておられますか?

鋳造業界でも人不足は問題になってます。
その中でうちでは何名か新しく若い人が入ってきてくれるなど「若返り」という形でできているのでそこはすごくありがたいことですね…!

―そうですね、若いパワーで業界をどんどん盛り上げてほしいですよね!
橋本さんはアルミ業界は今後どうなっていくとお考えですか?

アルミ業界としてはこれからまだまだ伸びていくのではないかな?と思っています。

アルミは再生可能、再生しやすいという性質を持っています。
世の中でもアルミ化というのが進んではいるんですが、まだまだアルミが鉄の代わりになれると考えているので
「鉄からアルミへ」という想いのもと、アルミ化を目指して頑張っていきたいと思っております。

―再生可能、再生しやすいというのは素晴らしいことですよね!
最後になるんですが翔陽さんの今後の展開などを聞かせていただきたいと思います!

アルミのアカルイミライを目指すということと、うちのモットーである「楽しい会社にする」というところをまず目指していきたいと思います。
楽しい会社という部分で会社の中でどういったことをやっていくのか、会社の中の仕事自体をどうやって楽しむのかというところが重要なのかな?と考えておりますので楽しみを見つけながら今後とも発展させて行けたらな、と思っております。

編集の声◆

goomee編集:大久保

印象的だったのは外国人労働者の方に社長自ら「日本語テスト」を作成して、
マル付けまでされていることですね。
外国人労働者の為に社長がここまでしてくれる会社ってすごいですよね。

goomee編集:中村

確かにそうですね。

私もお話を聞いていて「こんなことしてたんだ・・・」って驚きました。
本当に思いやりが深くて橋本社長のお人柄が伝わってきました。

goomee編集:大久保

ホームページのキャッチフレーズも社員の方が決めたっていうのもいいですよね。
それを採用してくれる社風が、きっと社員にとって居心地いいものになってるんだと思います。

goomee編集:中村

橋本社長ご自身も「アカルイミライ」を目指して前向きに業界の展望を考えられてましたし、会社全体が「居心地よい居場所」をつくっているようなそんな印象を受けました。

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